初めまして津島ですけど、いい年なんで大人やってます。  第6回

tsushima

イケメンBLカフェ行ってきた(前半)

 
津島千紗
(第16号で「探偵失格」を執筆)
 
 
 
 
 ブレザー姿のイケメンが接客してくれるカフェがあるらしい、と同僚の吉川さんから聞いた。なんだそれ、行きたい!!!詳しく聞いてみると、吉川さんの友人がそのカフェの常連とのこと。その場で速攻でホームページを見ると、まさに、とんでもない顔面レベルのスタッフの男子たちが紹介されていた。なんじゃこれはーっっっ!!!!天国か?

 ぜひともわたくしめも!!とお願いして、一緒に連れて行ってもらえることとなった。

 さらに調べてみると、それは今ハヤリの「コンセプトカフェ」の一種で、学園ボーイズラブをコンセプトとしているカフェとのこと。ボーイズラブとは、BLといわれ、簡単に言うと、男の子同士の恋愛を扱った漫画などのことであり、それを好む女子たちは「腐女子」と呼ばれている。そんな腐女子向けのカフェなのである。

 私は、そんなにバリバリ腐女子ではないと思っているが、まあ、漫画好きの延長としてBL漫画は少々たしなんでおりますぅ。が、そんなことより、イケメン見たいという気持ちが十割である。

 一方、同僚の吉川さんは日ごろから運送業者の「佐川男子」などを好んでおり、単純な顔面で判断するのではなく、男らしさや筋肉などを重要視している。やはり、佐川急便の青シャツ男子が特にいいようで、会社に出入りしている佐川男子の筋肉についてはいろいろと思うところがあるようだ。だが、イケメンのBLカフェだなんて一度どんなもんか見てみたいと言っており、決行日まで私たちはホームページを相当読み込み、毎日職場でその話をした。
「佐川急便男子喫茶みたいなんがあればいいですね」
 と私が言うと、ひどく同調して
「そんなのあったら私絶対行きますよ」
 と興奮していた。よく漫画のネタでは「マッチョカフェ」など見るが、検索しても実在する店舗は出てこなかった。絶対需要あると思うのだが。


 
 さて、いよいよ当日、吉川さんの友人、峰さんの案内で待ち合わせた駅からお店に向かいながら、お店や男の子たちのことを峰さんにいろいろと教えてもらった。峰さん、詳しすぎるのである。

 まず、カフェはあくまで学校という認識であること。スタッフは「在校生」と言われており、常時3,4人ほど勤務しているのだが、当日のシフトは未公開であることなどなど。あまりに未経験なことばかりで新しい単語ばかり出てくるので、「へえーっ」「ほうほう」と私と吉川さんはただひたすら情報を吸収するスポンジ野郎と化した。

 そして、峰さん、私は初対面なのだが、失礼ながらそんな腐女子向けBLカフェの常連になるようには全く見えず、めちゃくちゃかわいくて驚いてしまった。どれくらい可愛いかというと、例えば峰さんがサッカー部に女子マネージャーとして入部したら、先輩部員たちは歓喜し大騒ぎし、三年間に部員の五名は告白してくるだろうし、そのうち一名ほどはその色恋沙汰が原因で学校を休んだあげく勝手に退部するだろうという感じだ。

 また、BLカフェは、「入学金」三百円が最初にかかること、実際のドリンク代の他、「学費」として一時間千円チャージされることなど、事前にメールでも説明してもらっていたしホームページでも確認していたが、普通のカフェより若干お金がかかることをかなり心配していたのか、峰さんは再度システムや料金について説明してくれた。優しいよ峰さん。

「はい、ここでーす!」
と明るい声の峰さんに
「え!?ここ!?」
と言ってしまった。急に着いた感である。それは普通の白い四角いコンクリートの雑居ビルにあった。細い階段を上った二階にそのBLカフェはある。必要最低限の看板は出ているのだが、正直に言うと「え、ここが?」という感じの地味な雑居ビルである。中は全く見えない。
 ところが、峰さんの後に続けて、そのドアを開けた瞬間、異世界が広がっていたのである。

「おはようっ!!」
 ドアを開けた瞬間、ブレザー姿のとんでもないイケメンの笑顔である。もう、終わった。もう、これだけで、十分・・・・
 もう、その瞬間、イケメンの笑顔に打ちのめされた。本当に、もう十分なのだ。

 なお、ここは学校なので、「いらっしゃいませ」ではなく、「おはよう」と言われる。そして、在校生は様々なランク付けによって、一年生から三年生まで分かれている。この日は、全員三年生の三名がシフトに入っていた。峰さん曰く、三年生はやはり安定している最高レベルなので、その日全員三年生だなんて、運がいいそうである。

 さっそくではあるが、その日の三名について勝手にあだ名をつけた上で紹介したい。
 
一、 美童グランマニエ
 一条ゆかり先生作品の少女漫画「有閑倶楽部」のスウェーデン人の血が入った美童グランマニエを彷彿させる絶世の美少年である。ちなみに実写版ドラマではKAT-TUNの何某かが金髪カツラにて演じていたものの、あまりに似ておらず原作ファンからは酷評を得たが、こちらの彼は本当に漫画からこの世界に出てきちゃったような、あっぱれ見事な美少年である。明らかにカラコンは入れているものの、ハーフ??と思わせる整いまくった上品な顔立ちであり、普段自分の日常ではまず見ることのないレベルである。なお、実際にハーフなのかなど、素性は不明だ。このカフェにおける圧倒的な主役属性であり、視界に入れば、それだけで目が彼を主役と判断する。このカフェの絶対エース的存在である。

参考画像はこちら。画像検索すると漫画のほうではなく、KAT-TUNのほうばかり出てくるのだが、あくまで漫画のほうのグランマニエくんを参考にしていただきたい。
 
 
二、 風早くん
 現在も連載中の椎名軽穂先生による少女漫画「君に届け」のヒーロー、風早くんに髪形から何からそっくりである。黒髪の正統派美少年で優等生、明るくて誰にでも優しい非の打ちどころのない完全なる人気者、というタイプである。笑顔が爽やかすぎる。実写映画版では、三浦春馬が演じていたが、正直、三浦春馬は三浦春馬にしか見えなかった(それはそれで三浦春馬として目の保養になり良かったが風早くんではなかった)。こちらの彼は少女漫画の世界の男の子そのまんますぎて、目の前に存在しているのが信じられないくらいだ。百点満点だろう。

参考画像はこちら。これ、そのまんまである。
 
 
三、F4氏
 人気を博した神尾葉子先生の少女漫画「花より男子」に登場するイケメンの男子4人組「F4」のどこかにいそうなイメージである。しかし、正統派美少年の花沢類、もしくは主人公と付き合うことになる俺様系の道明寺司(日本版のドラマでは嵐のマツジュンが演じ、その俺様演技が女子に大人気に・・・)のどちらでもない。その他二名のうちのどちらかにいそう・・・でもどっちかよくわからない・・・という感じの「メインではない感」がある。間違いなくイケメンなのだが、よく見ると歯並びも悪く、他の二人が本当に少女漫画から飛び出してきたような嘘みたいな美少年であるのに比べると、生身の人間感が一人だけ強い。なお、今回「F4」で検索したら出てきた韓国の実写版ドラマの「花より男子」の「F4」のどこかにいそうな感じがしすぎる・・・漫画のF4というより、こっちのF4っぽい。混ざっていても違和感なし!髪形も奇をてらっており、K-POPアイドル風なこともその理由だ。本人もK-POPが好きでマネしていると自分で言っていた。
 しかし、こちらはこちらでこれが一番好きっていう人もいるだろうな、という感じも非常に強い個性派男子である。実際、峰さんの一番のご贔屓はこちらのF4さんでした・・・

参考画像はこちら。本当にこの中にいても違和感なし。
 
 
 正直、イケメンBLカフェはいいネタになるわしめしめ、と思っていたのだが、店に入った瞬間、私はもう、おとぎの世界に迷い込んだ少女になってしまった。頭の中、ふっわふわである。ちなみに店内写真撮影禁止なので、このレポに何も写真はない…
 
 次号に続く。
 
 
 
 
-ヒビレポ 2014年8月5日号-

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