今朝はボニー・バック 第48回

bonnie

ローカル路線バス アナウンス広告巡りの旅⑧

 
ボニー・アイドル
(第11号で「原稿料よりバイト料が多くても、ぼくは断然ライターだ!」執筆)

 
 
 
ローカル路線バスのアナウンス広告を巡るシリーズも今回で8回目を迎えた。乗った路線の数は前回までで5本。ヒビレポの残りの連載も少なくなってきたので、都内の路線を巡るのはひとまずこの6本目をもって区切りとしたい。

で、都内最後の路線に選んだのは、関東バス吉53系統「吉祥寺駅発成蹊学園前、武蔵野営業所、武蔵野住宅、東伏見稲荷神社経由柳沢駅行き」。停留所の数は14と少ないが、起点が都内でも屈指の人気を誇る街・吉祥寺だけにかなりのアナウンス広告が採取できそうだ。
今回は前後編に分けるつもりはないので、かなり駆け足でお届けする。

吉祥寺駅北口を出たバスは通行人をかいくぐってハモニカ横町入口、パルコ前を通ってTSUTAYAなんかがある吉祥寺通りへ。車内では乗車マナーを知らせるアナウンスに続いて、最初の停留所「東急百貨店前」のアナ広告が流れる。
「次は東急百貨店前、東急百貨店前でございます。不動産売買のご相談は三井住友信託銀行グループ、三井住友トラスト不動産吉祥寺中央センターまでお気軽にどうぞ」
「心のこもったセレモニー、武蔵野葬儀社は」
場所を知らせる前にバス停に着いてしまった。バス停間の距離が短すぎるのか、マナーを知らせるアナウンスが長過ぎたのか。どちらにせよ広告出稿主にしてみれば、「てめぇ、金払わねえぞ!」となってもおかしくない事態である。この記事が広告出稿主の目に触れないことを祈る。
最初の「三井住友トラスト不動産吉祥寺中央センター」は東急と路地を1つ挟んで手前から2つ前のビルの三井住友信託銀行の上にあった。
残念だった「武蔵野葬儀社」はアナ広でだけでは場所がわからないので住所をスマホで検索。コピス、ロフトが並ぶ吉祥寺新道の突き当たり、吉祥寺第一ホテルの隣に発見した。


 
①-
 
②-
 
「次は、武蔵野八幡宮、武蔵野八幡宮でございます。よくなる、よくなる、良くなる堂。天然アクセサリーの専門店前」
「焼き肉トラゾウへお出での方は成蹊学園前でお降りください」
最初に放送されたよくなる堂は語呂合わせで「4976堂」と書くらしい。「497」はまだわかるが、「6」は中国語読み「リュウ」で読ませているのだろうか。ともあれ、バス停から10m手前に発見。「トラゾウ」は2つ先のバス停「成蹊学園前」ということなので一先ずお預け。
 
③-
 
バスは八幡宮前の交差点を左折し、五日市街道を「北町一丁目」へ。
「次は北町一丁目、北町一丁目でございます。注文建築、分譲住宅のケンロク土地建物前」
「印鑑、ゴム印、名刺、表札、5円コピー、印刷のハンコ屋さん21吉祥寺店は八幡宮前交差点にございます」
2番目に放送された「ハンコ屋さん21吉祥寺店」は八幡宮前交差点から2つ手
前のビル1階にあった。それにしても、先のバス停に広告を出すのはまだわかるが、通り過ぎたバス停に広告を打つ意味はあるのだろうか。紛らわしいだけのような気がするが・・・。
最初に放送された「兼六土地建物」は、バス停から200m程先、バスの進行方向逆側の歩道沿いに発見。下町の土建屋風の建物を想像してたけど、実際は5階建ての立派な自社ビルだった。
 
④-
 
⑤-
 
「次は成蹊学園前、成蹊学園前でございます。学園正門脇のケヤキ歯科医院入口」
「美術系高校、美大、芸大受験、絵画教室の吉祥寺美術学院は北町四丁目下車」
「人は朝のうちに種を蒔き、夕方も手を放してはいけません。吉祥寺エルサレム教会前」
次の北町四丁目にある「吉祥寺美術学院」は置いといて、まず、武蔵野八幡宮で放送された「とら蔵」は成蹊学園の正門真向かいに発見。
けやき歯科医院は医院名どおり、学園裏のケヤキ並木の中にあった。
最初に聞いたときは農業マニュアルかと思った「吉祥寺エルサレム教会」のコピーは聖書からの引用だろうか。教会は五日市街道を挟んでバス停の真向かい、学園正門右隣のローソン上に見つけた。
 
⑥-
 
⑦-
 
⑧-
 
「次は北町四丁目、北町四丁目でございます。武蔵野中央幼稚園、武蔵野中央第二幼稚園はこちらで下車、横断歩道を渡るのが安全です」
ひとつ前のバス停で放送された「吉祥寺美術学院」は、北町四丁目のバス停から1つ手前の路地を入った材木屋さんの向かいに発見。
五日市街道を渡って武蔵野消防署を右折し、手前に「武蔵野中央幼稚園」を、路地を1本挟んで「武蔵野中央第二幼稚園」を見つけた。
 
⑨-
 
⑩-
 
「次は市民文化会館前、市民文化会館前でございます。赤いテントが目印の喫茶、チョコレート、ケーキのお店、エスプリドゥパリ前」
「油そば、工場直産の丸八製麺所」
珍しく、食べ物屋さんが2件続いた。「エスプリ・ドゥ・パリ」は市民文化会館から1本道を挟んで2つ目のビル1階に、「丸八製麺所」はその50m程先の進行方向逆の歩道脇にあった。丸八製麺所は野菜の路上販売のようなバラック造りの店構えからも、「油そば(タレ付)150円」という値段からもかなりそそられる店である。
 
⑪-
 
⑫-
 
バスは西久保三丁目の交差点を右折し、緑町へ。
「次は武蔵野営業所、武蔵野営業所でございます。浄土真宗・源正寺、源正寺太子堂はこちらが便利です」
「総合印刷、自費出版のピコプリンティングインは下車銀行方向右手すぐです」
「鼻・喉・咳、風邪をひいたら耳鼻科で治療。ムサシノ耳鼻科医院前です」
このアナウンス広告巡りをしていて、探すのにいちばん困るのが「こちらが便利です」という案内。停留所から近いのか遠いのか判断できないからだ。住宅街をさんざん探しまわったのち、あきらめてスマホで検索してみると、さもありなん、「源正寺」は今回のバスルートから外れた西久保三丁目の交差点を直進約200m先にあった。
「むさしの耳鼻科」は停留所次の路地を左折したところに、「PICO(プリンティングイン)」は西久保三丁目の交差点角に発見した。
 
⑬-
 
⑭-
 
⑮-
 
「次は武蔵野住宅、武蔵野住宅でございます。武蔵野東学園、北原記念館、武蔵野東小学校入口でございます」
「入れ歯・歯周病・虫歯治療のご相談は京王ストア2階、ムサシノグリーン歯科まで」
「気軽に相談できるミドリ薬局はバスを降りてすぐです」
3つのうち最初に見つけたのは、バス停の真向かいに建っている京王ストア内の「むさしのグリーン歯科」。続いて、「みどり薬局」は「バスを降りてすぐ」というアナウンス広告どおりバス停から30m程先に、「武蔵野東学園、北原記念館、武蔵野東小学校」は高齢者総合センター前の交差点を挟んでバスの進行方向逆側の歩道奥にあった。

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⑰-
 
⑱-
 
「次は緑町二丁目、緑町二丁目でございます。タムラ整骨院前」
「ペットの診療、ホテル、トリミングのグリーンパーク動物病院前」
最初に見つけたのはバス亭から100m程手前に看板が出ていた「グリーンパーク動物病院」。「田村整骨院」はその隣だった。
 
⑲-
 
⑳-
 
今回の路線で唯一アナウンス広告が放送されなかった「武蔵野中央公園」を過ぎると、住所は武蔵野市から西東京市へ入る。
「次は武蔵野北高校前、武蔵野北高校前でございます。創業57年、美味しい焼き肉の店と地元で評判の焼肉ホルモン亭前」
「シミ・イボ・ホクロのレーザー治療、骨粗しょう症の専門治療も行っているタケムラ整形外科クリニック入口でございます」
2つの市の分岐点である関前橋を越えてすぐのところに「焼肉ホルモン亭」を発見。「入口」という案内がイマイチ分かりにくかった「武村整形外科クリニック」は東伏見商店街を入って徒歩約30秒の位置に見つけた。
 
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「次は伏見通り、伏見通りでございます。地域に愛されるショウグングループ、パチンコ・パチスロ、ショウグンは柳沢駅北口前です」
終点の駅前なので、ここはスルー。

「次は東伏見稲荷大社、東伏見稲荷大社。京都東伏見稲荷大社ご分祀、東伏見稲荷神社前でございます」
「金・プラチナ、高く買います。時計・宝石・眼鏡のサガワは柳沢駅前交番の並びにございます」
「サガワ」もスルーして、都道4号線を大きく左に曲がって、バスに乗っているときに大きな朱色の鳥居が見えた「東伏見稲荷大社」をパシャリ。
 
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西武柳沢駅南という交差点を右折すると、あとは終点までのビクトリーロードを一直線。
「終点、柳沢駅、柳沢駅に到着いたします。畳工事一式、地元で67年、信頼のミヤザキ畳店は下車2分」
「小中高校生のための個別指導、明光義塾西武柳沢駅前教室は駅南口徒歩1分でございます」
「内科・胃腸科・肝臓内科のタカハシ医院は北口より30秒でございます」
まずはバスが走る南口から攻めることに。最初に見つけたのは駅前の交番手前のマンションビル1階にあった「サガワ」。続いて、バス通りを挟んで向いに建っていた同じ造りのマンションビル1階右端のテナントに「明光義塾西武柳沢駅前教室」を発見。
北口に回って富士街道沿いの商店街をうろつくと「たかはし医院」、「伏見通り」停留所でアナウンスされたパチンコ・パチスロの「将軍」を発見。
 
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「下車2分」だけではどうにもわからなかった「宮崎畳店」はスマホで検索してみるとバスが走る南口にあるということだったので、もう一度バス通りへ。集合住宅が並ぶ駅西側の公園向かいに創業67年の風格を感じさせる畳屋さんを発見し、調査終了!
 
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都内最後の旅は、終わってみれば過去最多の28の広告がアナウンスされるアド路線だった。
さて。最後に写真を採取した宮崎畳店の前で呼吸を整える。有終の美を飾るためには、今回こそ広告の料金や費用対効果について店主と畳の交渉でもしながら聞き出さなければならない。おあつらえ向きにぼくが今住んでいるアパートは和室の畳敷きだ。2年後の更新時に大家が畳を替えてくれる保証はない。1枚ぐらい、い草の香る真新しい畳を用意しといた方がいいだろう。
と思ったのだけれど、その時のぼくには体力も畳はおろかタタミイワシ一枚を買うお金もなかったのである。

(続く)

 
 
 
-ヒビレポ 2014年8月27日号-

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