ノスタルジック中華の研究  第12回

 

“町中華の手書きのメニューには迫力がある”の巻

 
下関マグロ
(第17号で「散歩の途中に見かけた書店で」を執筆)
 
 
 
 
 
新宿区から台東区へ引っ越したことは前にも書いたと思うのだが、新宿区に比べ、台東区は町中華が多い。今年のはじめに町中華という言葉に出会い、あちらこちらの町中華の写真を撮影していた。新宿に住んでいるときから、台東区の町中華を色々撮影していたのだけれど、おもしろいのはメニューだ。手書きのメニューを店の表に張り出している店の写真を新宿に住んでいる時に撮っていた。引っ越して、近所を歩いていると、ああ、このメニュー、以前、写真に撮ったぞ。
 
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その店のメニューと再会して、なんとはなしにそこのメニューを見に行くことが多くなった。店が開いているときはもちろんだが、閉まっていても、表に貼りだされたメニューを見るだけでも楽し。どうやら、この町中華の大将が自分で書いているようだ。まだ店が開かない前あるいは、店の休みの日、僕はじっくりメニューを観察した。
 

 
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うまいとはいえないかもしれないけれど、味のある字だ。こうして、文字であれこれ見て注文するのも楽しそうだなと思った。何度もこのメニューを眺めているうちに、ピーマン丼ってなんだろうかと思った。ピーマンだけしかのっていない丼はいやだなぁと思った。そしたらチキンライスってめちゃくちゃ美味しそうと思うようになった。そんなことを考えていると、もう無性にチキンライスが食べたくなり、思わず、遅めのランチタイムに、店に入ってしまった。
 
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店内の壁にもメニューが色々と書いてある。とにかく、メニューの多い店だ。メニューを見過ぎると、迷ってしまう。そこで、メニューは見ず、店の女性に「チキンライス」ください。と注文。そして、出てきたのがこちら。
 
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何気ないルックス。食べてみると、どことなしか、懐かしい味がする。でも、極めて普通。いや、普通こそ、いい。普通であってこそ、町中華。また、この店を訪れようと思った。(次回に続く)
 
 
 
-ヒビレポ 2014年12月20日号-

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