
チェーン店とへんなもの
まとめた写真をCDに焼いて、宅急便で発送してきました。最近はデータをメールすることが多いのですが、たまにCDに焼いてほしいという要望もあります。
阿佐ヶ谷パールセンター商店街にある集荷場に行ってきたのですが、商店街はクリスマス前のセールでたいへんなにぎわい。ついでに「ノーサイド」をのぞいてきました。
「ノーサイド」は阿佐ヶ谷にある独立系のビデオ屋で、週に1、2回は必ず立ち寄っていた店です。マニアックなコレクションが充実していました。
『父帰る』『朝食、昼食、そして夕食』『晴れときどきリリー』もここで借りたし、山内ケンジ監督『ミツコ感覚』とか『キムチを売る女』もここで発見!(そういえば『ムカデ人間』もだ)。
近くにTSUTAYAができて旧作1本90円にしたけれど、厳しかったんだろうな。先日、年内で閉店すると知らされ、ボクはショックをうけたのでした。
ほかにも瀬戸物屋が一軒、パン屋が一軒店じまいすると張り紙がありました。瀬戸物屋はともかくパン屋はずいぶん流行っているように見えたけどなあ。
個々の店が変わるのはしょうがないけれど、次に何ができるかも気になりますね。せめて跡にチェーン店が入居しないのを祈るのみです。
先日夕方のラジオで、パールセンターもよく観察してみれば約7割はチェーン店だと言っている評論家がいたしね。高円寺や中野も事情はあまり変わらないでしょう。
商店街がチェーン店ばかりになるのはイヤだなあ。
安いし便利だっていうのでスーパーばかり利用してきたくせに、いまさらイヤもないものだが、やっぱり個人営業の店が並んでいる商店街のほうがだんぜん楽しい。
ボクが最初に東京にあこがれたのは、小学生のころ高円寺の伯父さんの家に遊びにきたときのこと(年末で、どこでも「帰ってきたヨッパライ」が聞こえていました)。どこまで行っても終わりのない商店街と路地、そのまわりに密集するアパートと家々の連なり。
そんなところには、古いもの汚いものヤバいもの変わったものが必ずあるんですよね。もちろん旨いもの安いもの珍しいものなどと入り交じって。その雑多な感じにやられたのだと思います。
こういうものはもう少し新しくてもいいのかも。高円寺。

町内会の所有物?
半日利用は会員300円、非会員400円。




って駅長、意味不明。


優先するのは救急車かここか迷うところ。荻窪。





どうしてか必ず電信柱の下の方に貼られている。
犬の散歩のときに目につきやすい?

と思ったがもうボクには必要ないからどうでもよろしい。

将来モデルさんのトラウマにならなければいいけど。

むかし青梅街道沿いに、おばあちゃん二人でやっていた貝の専門店がありました。南阿佐ヶ谷と荻窪の中間ぐらい。なくなって10年くらいになるかな。
値段はちょっと高めで、珍しい貝や上等のタラコなどがあった。
そこから狭い路地を入ったところにあった肉屋は、老夫婦がやっている、揚げたてのメンチカツが旨くて評判の店だった。息子が一流会社に勤めていると聞いたが、それで店を継がせるというわけにもいかなかったのか、貝屋と同じころ店を閉めた。
その他、水道局近くの八百屋、おばあちゃんと息子がやっていた団子屋、金物屋、乾物屋……数えたらキリがないけど、ここ20年で個人商店がどんどんなくなりました。畳屋と風呂屋もなくなりました。
まだパールセンターには個人経営とおぼしき呉服屋、刀剣屋、お茶葉屋、蒲鉾屋、乾物屋、肉屋、魚屋、和菓子屋が残っていますけど、この先どうなることやら。
みんななくなり、大きなビルが建ってそこにチェーン店が入るかと思うと気が滅入ります。
ただし、ボクが最初に上京したおよそ40年前は、新宿西口に高層ビルが建ちはじめたころで、人通りも少なくコンクリートとガラスでできた巨大なビルばかりで寒々しい気持ちになって歩いていました。
まさか高円寺や阿佐ヶ谷がすぐにあんな風になるとは思えないけれども、あんなに殺風景だと思っていた新宿西口のあたりも、最近はだいぶ「こなれてきた」ように感じます。時間を経ればそれなりになじんでくるものなんですね。
だからそんなに心配したものでもないのかな。
「あのへん!」はこのへんで終了。ご愛読に感謝!
-ヒビレポ 2014年12月29日号-