MAKE A NOISE! 第55回

メリル・ストリープのお言葉(第1回をご参照下さい)に従い、まだ知れ渡っていない面白い映画をロンドンからMake a noise!
 

無礼なことは申しませんが、地獄で…

 

山口ゆかり
(第16号で「どんなに幸せでも罪悪感と孤独感はぬぐえない」を執筆)
 
 
 
 季刊レポ終刊のお知らせを受け、ヒビレポも終わるかな、もう出番ないかも、と思った前々期でしたが、わーい! また回ってきたぞ!

 と喜んでご紹介したいのがマイク・リー監督傑作スピーチ。この2月のBAFTA(英アカデミー賞)フェローシップ受賞の際のもの。よくぞ、言ってくれました!
 

 
 リー監督とBAFTAには因縁が。自作を充分に評価しないBAFTAに対し、かつてメンバーシップを蹴っています。監督は「私に無礼な発言を期待する方もいらっしゃるでしょうが、ごめんなさい、がっかりさせてしまいます」と前置き。
 
 
 自分の受賞はBAFTAのインディペンデント映画に対する敬意であろうとして、「インディペンデント映画とは? 全てのセンサーシップ、また管理者、スポンサー、プロデューサー、スクリプト・エディター、それに各種団体から干渉されずに作られた映画です」と力強く定義。
 干渉せずに作らせてくれた、これまでの長編映画20本のスポンサーに礼を述べた後、スポンサーになることにノーと言った諸氏にもお礼したいと、「もし、イエスと言っていたら、干渉し、ふさわしくないキャストをあげたり、ストーリーを変えたり、編集をグチャグチャにしたりで、ひどいことになったでしょう。私から離れてくれてありがとう、そして、地獄で朽ちますように」で会場大受け。
 上のBBCの映像では、会場を埋めるスターたちの受けてる顔も楽しめます。
 
 ラッキーにも『ターナー、光に愛を求めて』(Mr. Turnerとして第51回でご紹介)インタビューの際、このスピーチについても伺えました。
「そういうことを言ったのは、私が初でもないけれど」と謙遜されてましたが、BAFTA受賞の席で巨匠リー監督が言うからこそ、痛烈な批判になります。代表作も無いような新人監督が自作を拒否した人に「地獄に落ちろ」と言えば、負け犬の遠吠え。
   
 現在は映画学校の代表も務めるリー監督、毒舌のまま、どんどんえらくなって、映画界を切りまくってほしいです。
 

 リー監督のスピーチと関係あるような無いようなことを今期も綴ってまいります。次回はセンサーシップで脳裏に浮かんだあの監督。

 
 
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-ヒビレポ 2015年4月2日号-

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