レッツゴー!町中華探検隊 第5回

mag

神保町の町中華「伊峡」

 
下関マグロ
(北尾トロ→下関マグロ→増山かおりの輪番連載)
 
 
 
 
他のことを書く予定だったが、北尾トロが丸幸について書いていたので、その流れから「伊峡」のことを書こうと思う。
伊峡は、丸幸のご主人が修行されたお店なのだそうだ。伊峡といえば、神保町でも老舗中の老舗町中華だ。以前からこの店は知っていたけれど、なかなか勇気がなくて入れなかった。場所は、神保町の交差点から靖国通りを秋葉原方向へ歩き、3本目の路地をはいったところ。白山通りからも路地をまっすぐ入ってくるとこの店がある。
 
01
 
80年代にこのあたりの路地を見て、なんと時間の止まった感じなんだろうとおもったけれど、その時と町並みはあまり変わっていない。この路地の先にあるのが「伊峡」さんだ。
 

 
02
 
なんとも昭和のたたずまい。夏でもクーラーなんてない。夏は戸が開け放たれていて、女将さんのお客さんをさばく声がよく聞こえる。散歩の途中、何度も店先で立ち止まって写真を撮ったことだろう。ただ、なんとなく前まできては、店内に入ることはしなかった。

暖簾をくぐることになったのは、本名でやっているオールアバウトというWEBサイトに神保町の半チャンラーメン御三家についての記事を書こうと思ったからだ。

神保町には「さぶちゃん」「成光」とともに半チャンラーメンの御三家としてこの「伊峡」を挙げる人が多い。さぶちゃんは半チャンラーメン発祥の店だと言われているし、成光も店内に貼られた多数のメニューにも半チャンラーメンがあり、そこにオススメとあった。すでにこの2店は食べ、最期に向かったのが伊峡だった。
 
03
 
平日のお昼に店の前まで行くと、以前聞こえていた女将さんの声は聞こえない。改めて、入り口に掲げられている看板メニューをチェックした。
ラーメンが430円、ラーメンと半チャーハン630円とある。これはすごい。なんといっても、この値段が素敵。半チャンラーメンは成光では830円、さぶちゃんは750円だった。それが630円とは驚き。

時刻はちょうど12時。ピーク時は避けようと思ったが、ジャストの時間だ。が、店内に入ると、客は誰もいない。カウンターだけのお店だ。取材というミッションがなければ、逃げ出していたかもしれない。奥から高齢のご主人が出てきた。丸幸のご主人が修行したのは先代のもとだということだったのでこの方ではない。ラーメンと半チャーハンを注文。さぶちゃんと店のつくりが似ている。カウンターだけで、中で調理している様子がよく見える。さながらキッチンスタジアムのようだ。大きな中華鍋に湯が張られている。そこへ麺を投入。時間はほんのわずか。あっという間に平ザルで麺をすくいあげてちゃっちゃと湯切り。あっという間にラーメンができあがり、提供された。ほどなくご主人は中華鍋を振っている。あ、これは美味しいだろうなと中華鍋の振り方でわかる。豪快にシャカシャカとふり、あっという間に提供。オーソドックスなラーメンにチャーハン。どっちもうまいねぇと食べ始めたら、30代くらいのサラリーマンが入ってきて「タンメン大盛り」と注文していた。その後、若い女性がやってきた。チャーハンを注文している。その後も僕が食べ終えたあとも続々とお客さんが入ってきた。

御三家なら、自分はこの伊峡を押したい。コスパが一番いいと思うからだ。630円ちょうど支払い外へ出た。それにしても、寡黙なご主人はひたすら平ざるか、中華鍋を振っていたなぁ。
 
04
 
【関連サイト】
「半チャンラーメン御三家」と「木下三兄弟の店」巡り [散歩] All About
 
 
 
似顔イラスト/日高トモキチ
 
 
 
-ヒビレポ 2015年5月2日号-

Share on Facebook