私とタカラヅカの日々 第6回

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ムラ探訪記〜すみれ寮から花のみち

 
高橋ユキ
(第17号で「ヤラセ騒動に巻き込まれてしまいました。」を執筆)
 
 
 
 いま私がこの原稿を書いているのは5月11日。そう、柚希礼音さんが昨日ついに退団されてしまったのです。。。もう今日は朝のワイドショーで退団の様子が流れるだけで泣けてきたり、ネットニュースを見るとなんかこみ上げてきたり、傍目から見たら完全に情緒不安定なおばさんです。退団当日はライブビューイングでさよならショーを見てきたので、また追々、その様子もお伝えできればと思います。

 さて時間は2月に戻ります。12日に朝から気合いで神戸地裁入りしまして、尼崎連続不審死の関係者、仲島康司という男の被告人質問を夕方までみっちり傍聴しました。彼は複数名への殺人やら監禁やらで起訴されていまして、妻の茉莉子(被害者の一人)と一緒に尼崎の角田美代子のマンションベランダにある小屋に裸で押し込まれ美代子の監視のもと、お互い罵り合う、殴り合うなどの壮絶な生活をしていたことが語られておりました。この事件の関係者はまだ美代子のマインドコントロールの支配下にいるのか、ものすごく陰惨な話を淡々とすることが多いです。と、うっかり事件の話となると止まらなくなりそうな勢いでしたが、ここでは尼崎の事件の話はいったん置いて、公判がおわるとともに向かったのは阪急宝塚線の宝塚南口駅というところの近くにあります、宝塚ホテルでありました。なんか入口からして気分が高まります。さっきまで傍聴していた公判とのギャップがすごくて、あの事件があった場所も、このホテルも同じ兵庫県なのかぁ…と妙な気持ちにもなります。

 部屋は普通のシングルですが、なんとなく古めかしい洋風って感じでこれもまた良いです。三宮で寄り道したりしたので着いたのはゴハンどき。せっかくだからこの辺で食べてみようと決めてました。私の住んでいる街にはあまり美味しいイタリアンがないので、外食のときはやたらとイタリアンを食べたがります。この日も気分はパスタです。食べログであれこれとパスタが食べれる店を検索したところ、すごい美味しそうで、ジェンヌさんもたまに来てるとか書いてある店を見つけました。速攻電話をしてみたのですが、なんと貸し切り。大ショックです。しかも、モタモタしてたらもう20時半ごろ。もう一軒、開いてそうな店に慌てて向かいました!


 
 と、意気揚々とホテルを出たはいいんですが、この界隈はただの住宅街。ひ〜〜〜っそりとしていて人も全然歩いてないんです! なんか…東京とかだと、駅ごとに商店街とかあるじゃないですか? 宝塚南口界隈は全然なかったです。『賑やかな宝塚という街を散策しちゃおっかな〜♪』という気分(&勝手な思い込み)で来たのに、完全な勘違い、調べ不足でした。暗く誰も歩いていない、車だけがビュンビュンと通っている暗い夜道を「食べログではこの先に店があると書いてあるけど、本当にあるのか…?」という不安に駆られながらだいぶ歩いて、ようやくたどり着きました。メルヘンチックな一軒家、店名はタカラヅカの公演名みたいな感じのとこです。

 ふぅ…開いてた〜寒かった…。きっとお客さんでにぎわっているんだろうな…ひっそりとした夜道を歩いて人恋しくなっていた私、わくわくして扉を開けると…なんと客がいません! ひとり、4人掛けのテーブルを贅沢に使わせてもらいました。カプレーゼとワインとパスタと…となにやら贅沢にひとりで頼みましたが味はフツー。いいんです、宝塚で食べたっていう事が大事なんです。でもせっかくだからお会計のときにお店の人にあれこれ取材気分で聞いてみました。人っ子一人いない街と店には理由があってこの日は休演日だったからのようです。「出待ちまでの時間つぶしにくるお客様もいらっしゃいますよ〜」(←関西弁のイントネーションで)と言っておられました。明日の星組を見にきたんです〜、とか言いながら、ジェンヌさんとかもお店にいらっしゃるんですか?(←食べログにそのようなことが書いてあったので確認してみました)など聞いてみたところ、「うん、礼音くんも昔来てたなぁ〜」というのですかさず食い気味で、えぇっ!?何食べるんですかっ!?と尋ねたら「ピザ」とのこと!!!! この旅唯一の後悔です。パスタじゃなくてピザ食べればよかったよー!!!!! ほか「礼音くんのファンの数はとにかくこれまでとは違う」など、宝塚に長く店を構える人の超重要コメントをいただき、大満足で店を後にしました。たしかに「おとめ」の写真でここまでファンになった私もいるのだから、同じような人はきっとほかにもいるでしょう。店を出るまで私以外の客はいませんでした。

 子供を産んでからめっきり酒に弱くなった私、赤のグラスワイン一杯でほろ酔いになり、イイ気分なのでこの暗くてひっそりとした宝塚南口界隈を散策することに。店を出て駅の辺りに戻り、さらになんだか宝塚大劇場の方へ向かってみようと(今思えば夜で休演日なのに、私は何をしようとしていたのでしょう…)大きな橋を渡ってみたのですが、橋を渡り切っても誰にも会いません。しかも店も全然やってない! 橋の下に流れる川も夜なので真っ黒。怖くなってダッシュで引き返しました。

 ホテルに戻ってからも酔っぱらっているのであんまり眠くない私、ホテル内を散策してみる事にしました。と、なんと! こんなパネルや、
 
3s

凰稀かなめさんトップの時代です!

 
こんなグッズ展示や、

2s

 
こんな年表まであるッ!!!!!
1

 
部屋に戻ってテレビをつけたら、なんとスカステが見放題ッ!!!!! 天国みたいな場所です。こうして私はスカステを2時過ぎまで見て寝たと言います。

 観劇当日。午後からだったのでそれまでまた街を散策しようと早めにホテルを出まして、愛に溢れた友人Mに連絡を入れたところ「すみれ寮も近いよ」と情報をもらいました。すみれ寮とは宝塚音楽学校の生徒さんたちの寮であります! 名称でググると一発で場所が分かりました。もはや観光名所化しているのでしょうか。未来のタカラジェンヌたちが集う楽園! あの壇れいも、かつてここにいた! 早足で寮まで行ってみましたが…
 
4s
 
 まるでどこかの拘置所みたいに無機質な建物でした!!!!! 軽く驚きです。ここで柚希礼音さんも…と感動しようと思ったのですがそういえば柚希さんは寮生ではありませんでした。

 気を取り直して、昨晩渡った人っ子一人いない橋を(この日はいました)渡ると…
 
5s
 
 宝塚音楽学校と宝塚大劇場が見えますっ!!!!

 昨日暗闇でボンヤリ見えていた大きな建物はこれだったか…

 橋を渡り、道なりに歩くと、宝塚大劇場に到着しました。しかもちょうど入り待ち・出待ちスポットだったようで、ギャラリーや、揃いの服を来た女性たちがワラワラ寒い中待っています。劇場の裏口の前は会(ファンクラブ)の人たちのエリアで、道を渡ったちょっと高い場所がその他のギャラリーの場所のようです。またこちらでどれどれ…と慣れた調子を装って陣取り、隣の女性に「もう柚希さん入られました…?」と聞くと「まだです」とのお返事! せっかくだから待つこと数分…(すごいタイミングがよかったです!)車に乗って柚希さんがどこからともなく現れました! キャァ〜〜〜〜! 東京から来ましたよ〜〜〜! がんばってくださいね〜〜〜!(←いつものごとく、余計なお世話な心の叫び)

 他のジェンヌさんたちの入りもしばらく眺めている間に、その隣の女性とすっかり仲良しに。二番手の紅ゆずるさんファンで、同じく関東から何度かこちらに来ているそうです。私はこの日、宝塚南口駅のほうから宝塚大劇場に来ましたが、宝塚駅のほうから宝塚大劇場に行くときは、かの有名な「花のみち」(阪急宝塚駅から宝塚大劇場を結ぶ段葛型道路。宝塚歌劇へ続く花道の意味がある、とのウィキペディア情報)を通ります。宝塚音楽学校の生徒がここを歩く時、阪急列車が見えたらお辞儀する(上級生が乗っているかもしれないからという噂)という、タカラヅカの鉄の上下関係の象徴(?)、「花のみち」です! 入り待ちが一段落してから、その女性と一緒に「花のみち」を宝塚駅の方に歩きながら、この界隈でのオススメの店なども教えてもらいました。本当に皆、愛に溢れております! この界隈の店はどこもだいたいサイン入りの公演ポスターが貼られていて、なんか地域密着って感じでホッコリです。宝塚駅前の古めかしい最中やさんで、もなかを買って宝塚歌劇団にまた戻りました。

 とかなんとか感動しまくってますが私、子供の頃、母親の友人ファミリーが住んでいる宝塚には毎年のように夏休みに遊びにきていまして、その昔、宝塚ファミリーランドにも来た事がありました。「花のみち」もたぶんその時通ったとおもうんですけど、やっぱ思い入れがあるのとないのとでは全然違いますね。でも、どこを探しても宝塚ファミリーランドがない。調べたらもうとっくの昔になくなっていたことを12年後に知りました…。友人ファミリーの娘さんはある時期、宝塚にハマって宝塚大劇場でバイトしていたこともあります。このときチケットを融通してもらっておけば…など浅ましい後悔をしたりしながら宝塚大劇場到着です!
 
6s

 中も日比谷の東京宝塚劇場と違ってすごい広々してる〜〜〜!!!変なオバグッズがいっぱい売られてるぅ〜〜〜〜〜!

7s
 
8s
 
9s

いらね〜〜っ!

 
 うろうろしていたら中にミュージアム的な「宝塚歌劇の殿堂」という場所を発見。ワンコインで宝塚の歴史に触れられるようです!まだ時間もあるのでさっそくGOであります! 歴代のタカラジェンヌさんたちが写真とともに紹介されており、写真撮影可能エリアには、あのあこがれの羽根をかついで写真が撮れるコーナーがあります! 関西ならでは?の、ノリの良いスタッフさんが「ぜひ羽根もしょって、お写真撮って行かれてください〜」とか言って下さるので調子に乗ってついついこんな写真を撮ってしまいましたっ!
 
10_1s
ジャァ〜〜〜〜ン

 
 手に持っているのはシャンシャンといいまして、舞台の最後に皆が大階段から降りてくる時に持っているものです。これをブンブン振り回して踊ったり歌ったりします。なんとこのシャンシャンは「パッショネイト宝塚!」で柚希さんが持っていたものとのことで、裏に「柚希」と書かれたテプラみたいのが貼ってありました。ヒィ〜〜感激〜〜〜! 手汗とかしみ込んでないかなぁ〜〜ってこんなこと考える自分が気持ちわる〜〜っ!

 観劇の感想が1ミリも出てこずに長々と書き連ねましたが、肝心の舞台、この日は電気系統の不具合かなにかで開演が5分かそこら遅くなり、冒頭の波の音だけが、ザァ…ン…ザァ〜〜〜ン…と延々流れるので、もしかしたら最悪見れないのかも?と不安になりましたが無事に開演。大好きな「パッショネイト」よりも正統派な、洗練された印象のショーでした。東京に戻ってから、自分でもびっくりするほど観劇したので、内容はまた次回に…。
 
 
 
-ヒビレポ 2015年5月19日号-

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