レッツゴー!町中華探検隊 第10回

kitao
新メンバーと『平和軒』

 
北尾トロ
(北尾トロ→下関マグロ→増山かおりの輪番連載)

 
 
 
 
01

 先日、『薔薇族』編集長の竜超さんが探検隊に入ったのである。一緒に飯食ってるとき話の流れで入隊を志願…この書き方、大げさでいいね。竜さんが眼鏡の奥でいつも眠そうな目を鈍く光らせながら言うのだった。
「ボクを入隊させてください!」
「我が隊はキビシイぞ。覚悟はあるのかね」
「もちろんです。ボクの趣味は散歩ですし胃袋の強さには自信があるんだよね」
「町中華が好きかどうかがカンジンだ」
「まかせてください。大久保の名店『日の出中華』は我が家から徒歩1分で何年も通ってますよ。から揚げ定食しか食べたことがないんだけど」
「あそこは200に迫るメニューがあるというのに、なぜにから揚げばかり」
「多すぎるのが難点なんです。あれこれ悩むのが嫌で、気がついたらから揚げ頼んでる」
「竜さん、それはそれですごいけど、素直な感想としては…あんたバカじゃないの?」
 しかし、ぼくは入隊を快く受け入れることにした。少なく見積もっても、竜超は100回以上『日の出中華』で食事をし、全部から揚げ定食なのだ。チャレンジ精神の著しい欠如とみることもできるが、から揚げへの異常な執着と考えた場合、そのエネルギーが町中華に向けられたとき、どんなことが起きるか想像するだにバカバカしいのである。それをぼくは可能性と考えよう。竜超なら、現メンバーと異なる独自の調査・研究ができると思う。

 
 唯一の問題はカブリである。ぼくは町中華探検隊のほかに情・弱損ズというユニットを結成しているのだが、竜はそこのメンバーでもあるのだ。もうひとりは今期ヒビレポで「借りたら返す」を連載中の海江田哲朗である。並べると北海竜。ひが〜し〜ほおかぁいりゅう〜。ほぼ四股名である。強そうだけど弱損ズだ。
 あまりカブルと別ユニットやってる意味が薄れる気もするのだが、竜には竜の考えあってのことだろう。深く悩まないことにした。
 と、ここまで書いてきて使える写真がないことに気づいてしまった。悔しいので『日の出中華』の食事風景を。
 
02

竜ではなく下関マグロとタンメンである。

 
 どうもぼくは探検中の写真撮影がないがしろになってしまいがちで、WEB記事制作に慣れてないことがバレバレだ。先日、探検隊にWEBの仕事が入ってきたときもマグロに言われた。
「キミはわかってないから書かないほうがいい。この仕事は増山さんと半澤君中心でやるほうがうまくいくよ」
 そうだなあ。こういうことは、はっきり言ってもらえたほうがありがたい。そうしよう。じゃあ連載が決まっている『散歩の達人』はどうしようか。自慢じゃないが情報ものは大の苦手なのだ。
「ヒビレポと同じように輪番連載がスムースかな。編集者との窓口や細かい仕事は増山さんが適任でしょう」
 そんなことを相談したのは、大崎の『平和軒』だった。
 
03
目立たない路地にある。時代を超越した渋い外観。

 
04
のれんがヨレヨレ。

 
 この日は五反田攻め。駅周辺から歩き、何軒かチェックしてから大崎方面に向かい、ここが最終地点だった。五反田にはもう1軒『平和軒』があり、そっちも良さそうだが、こことは無関係のようである。入り口は小ぶりだが、入ってみると座敷があり、居心地最高。落ち着くねえ。
 
05
やきそばが美味。
ほかのメニューも上々で、化学調味料を使わないか、
使っても少量のため、食後の舌のシビレがない。

 

 ここは創業約50年になるそうで、前回の東京オリンピック前後にオープンしたようだ。現在のご主人は2代目だろう。
「ところで、今日は竜さんきませんでしたね。仕事ですかね?」
 半澤に問われる。はて、どうしてだろう。あ、ぼくがラインに誘うのを忘れていたのだ。竜さん、今日のこと知らないよ…。
 
 
 

P.S
フェースブックページを作りました。活動状況など、随時報告してます。
町中華探検隊FBページ http://u555u.info/lar8

 
 
 
似顔イラスト/日高トモキチ
 
 
 
-ヒビレポ 2015年6月6日号-

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