私とタカラヅカの日々 第10回

yk

わたしのヅカ・ネーム

 
高橋ユキ
(第17号で「ヤラセ騒動に巻き込まれてしまいました。」を執筆)
 
 
 
 ご贔屓が退団してもなんだかんだタカラヅカから離れられない私。最近はどんな感じで過ごしているのか、ある日のヅカ三昧デー(だいたい平日の真夜中です)の様子を、ちょっとお届けしてみます。

 先日は2013年雪組の「ベルサイユのばら フェルゼンとマリー・アントワネット編」をじっくり見てしまいました。役がわり公演というのがタカラヅカではたまに行われるようで、公演期間中のある一定の日程のみ、特定の役が別の人に変わります。この年の雪組公演ではなんと当時の星組トップ、先日退団された柚希さんがアンドレを、宙組トップだった凰稀かなめさんがオスカルを演じられておられるのであります!!!!! これ当時、雪組、宙組、星組のファンの方たちがチケット争奪したんじゃないですかね? ちなみに昨年退団された壮一帆さんの宝塚大劇場でのお披露目公演(トップスターとしての初公演)でもありまして、なんだかえらく豪華です。

 タカラヅカのキラーコンテンツ「ベルばら」、これは言わずと知れた超有名漫画家・池田理代子先生の同名の作品が原作となっていまして「オスカル編」と「フェルゼン(とマリー・アントワネット編)」の2種類があったりします。わたしは個人的にはフェルゼン編が好きです。オスカルというのは性的には女性なのに男として育てられたいわゆる男装の麗人なんですが、それを同じく性的に女性でありながら男役としてのぼりつめたジェンヌさんが演じられるということで二重、三重、四重?にも倒錯した状態となっています。オスカルは時折女の面を見せるんですけど、普段男役として見慣れているジェンヌさんが女性になる瞬間を見るのは個人的にはまだハイレベルすぎてむちゃくちゃ違和感があります。私にとってそのように違和感たっぷりのオスカルがフィーチャーされたオスカル編、この醍醐味を理解するのはあと何十年後でしょうか…。


 
 そしてわたしは骨太で野太い声の柚希さんが大好きですから、「ん〜なんか(体も顔も)細そうだしな…」と、壮一帆さんが雪組トップだった時代に生で壮さんの舞台を見てはいなかったのですが、このベルばらを見てそんな食わず嫌いだった自分を叱り飛ばしたくなりました。

♪どう〜して〜どうして〜〜〜
忘れる〜ことが〜〜できよう〜
その〜ひとは〜そのひとは〜〜
ばらの〜〜花の〜〜よ〜う〜だ〜〜〜った〜〜♪

 いいっ!!!!! 私この歌大好きです。てか壮さんはフェルゼン役がぴったりハマっていて、ひとりで歌い上げる見せ場もグッときます。声も思っていたより意外と低い。なにより高貴な雰囲気が出ていて貴族役がしっくりきている!!!!!!!! くぅ〜〜〜! 今後の私のタカラヅカ人生において食わず嫌いは絶対しないことを誓います! 私がマリー・アントワネットだったら(ってこんな例えもどうかとおもいますけど)幽閉されてるところにこんな高貴なフェルゼンが助けに来てくれたらフラ〜っと一緒に脱出しちゃいますよね!

 柚希さんのアンドレ役ももちろん最高ですが、アンドレって最後、目がよく見えない状態になってるのに、大好きなオスカルと一緒にいたいがために、戦闘についてきちゃって死ぬという役所なんですよ。短いタカラヅカ人生ですが結構ベルばらを見ている私、このアンドレが死ぬ場面で毎回「だから目が見えないんだからついて行っちゃダメってホント学んでほしいんだけど…!」とフッと醒める瞬間があります。フッと醒めるのはもはや私のお家芸ですので致し方ないですが、まぁでもそんなアンドレの死に方も恋に生きる情熱的な性格からくるところでもありますし…と、ああもうきりがありません。

 こうしてベルばらを見おわってから、壮さんに興味を持ってしまい、ネットでインタビュー記事を読んでいたんですけど、その中に「私は宝塚100周年の時に現役だったのですが、そのイベントですごく印象的だったのが大地真央さんと黒木瞳さんで〜」みたいなくだりがあったんです。昨年の100周年の4月に、OGが大集結しまくるすごいイベントがあったのですが、そこでの出来事だと思います。宝塚を離れてしまっても、相手役と会えばふたたびそのときのような空気感を醸し出せる…みたいな、そんなような素晴らしいお話です。そうするといてもたってもいられず、この「宝塚歌劇100周年 夢の祭典『時を奏でるスミレの花たち』」のDVDが見たくなりまたネットで検索…。ボックスで15000円! 高っ!(ここで諦めた)でも特設ページでちょっと動画が見れる! どれどれ…あぁっ!! 真矢みきさん超かっこいい! そういえば現役時代に武道館公演を成功させたのは柚希さんと真矢みきさんだけですからね…(と豆知識を心で唱えながら動画鑑賞)。

 なんてことをやって13年雪組公演から真矢みきさんにたどり着き、結局この日わたしは真夜中に真矢みきさんの花組時代の映像をyoutubeで見て(ワイルドで超〜〜〜超〜〜〜〜〜〜かっこよかったです)明け方に寝ました。ちょっと時間が出来たからベルばらでも見るか…と思ったら朝になってますからね…毎回こんな感じです。

 あっ! 興奮のあまりタイトルに書いた「ヅカ・ネーム」のことに触れずに終わりそうになってしまってましたが、タカラヅカ好きを公言し始めると、皆がそんな話を振ってくれたり、実は僕の妻が…とか、実は同僚が…とか、タカラヅカファンとの出会いが徐々に増えていったりするようになりました。そのうちのおひとりとメールをやりとりして、今やっている公演でどれがオススメだとか教えてもらっている時、メールの文末に、その方と違うお名前が書かれてあって「私のヅカ・ネームです」なんて書いてあるんです!

 タカラヅカの芸名は、なんというかキラキラネームというかDQNネームというか、ある種特殊なテイストを醸しておりますが、その方のかわいらしく上品で優雅なヅカ・ネームを見て、わたしもヅカ・ネームを作りたい!という気持ちがムクムクと沸いてきました。次の日起きて速攻、珍しく早起きをしていたダンナに「ねえ、わたしタカラヅカ風の名前をつけたいんだけど」と打ち明けたところ、ダンナも意外な事に張り切り出して「よし、おれが考える! え〜と、かすみ、霞…」と勝手に考え始めてくれました。やったー! でもヅカ・ネームでも霞ヶ関にちなんじゃうんだ…と考えていた瞬間、

「霞さばき!」

 と命名です。かすみ…さばき……?? 私…裁判官じゃないし、それなのに『裁き』って、なんか偉そうじゃないか? とも思ったり、ジェンヌさんみたいにお花の名前みたいなのとか、もっとふんわり感がほしいとか色々思って、一旦保留にして家を出ました(←人に考えてもらったのに偉そう)が、この顛末をツイッターでつぶやいたところ、タカラヅカに詳しいお方から、『さばき』とは、チケットがあるけど行けなくなった人が劇場の前でそれを譲ったりすることで、こうした人を待つ事をサバキ待ちとか言う、と教えていただいたのです。なんにもタカラヅカにちなんでいないと思っていた「霞さばき」が意味を持った瞬間です!!!

 こうして、私のヅカ・ネームが決まりました。たまにペンネームとしても使ってみたいと思います。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします! どこかのウェブ媒体の署名欄でこの名前を見たら私だと思って下さい。

 以上、霞さばき a.k.a. 高橋ユキ がお届けしました。
 
 
 
-ヒビレポ 2015年6月16日号-

Share on Facebook