松本⇄東京ふんふん日記 第15回 11.05-11.10 東京→新潟→長野

『裁判長!~』シリーズの著者ということで裁判傍聴マニアだと思われていたりもするが、それは阿曽山大噴火さんや今井亮一さん、高橋ユキさんにあてはまる呼称。そこは明白に違うのであって、ぼくなんかは原稿を書くために傍聴に行ってるだけだ。ただ、法廷がこの世で屈指の人間臭い場所であるという考えは変わっておらず、ときどき用もないときに東京地裁を覗くこともある。まあアイドリングといいますか、その気になったらいつでも日参態勢に入るぞってことである。

5日から「弁護人!それで裁判勝てますか」(季刊刑事弁護)傷害致死事件の傍聴に通った。犯行時16歳だった被告人が裁判員裁判で裁かれるわけだが、量刑を決める以外に、その前提となる刑事裁判の是非(弁護人は家裁で裁くべきとの考え)も争点となる興味深い事件。裁判員裁判は集中審理だから期間中は朝から夕方まで裁判所詰めだ。終わると心身ともにぐったりして何もできない。でもさ、それが楽しかったりもするから長く続くんだろうけどね。毎日疲れて戻ってきてるばかりじゃ困るのでどっかで切り替えなきゃならないんだが、それをぼくは喫茶店でやっている。儀式みたいなもので、これやんないとダメなんだなあ。

月曜、火曜、水曜。が休みで木曜までやって、どうしても出張が外せないので金曜を編集部に託した。どこ行ったかというと新潟だ。新潟事業社出版を取材して、翌日は長野に走り、信濃毎日新聞出版局で話を聞いた。新聞社の出版部門っていったい何なのって企画である。その一環というか合間というか新潟で北書店って本屋に行ったんだ。店主の佐藤さんは地元の老舗書店にいた人で、そこがつぶれたので一年発起してこの本屋を作った。借金したりしてノースポンサーだ。

ぼくは新潟の書店事情に明るくないが、古書店も含め、店でイベントやったり飲み会したりする店は他にないんじゃないかと思う。セレクトショップ的な品揃えやイベントを打つことは都市ではめずらしくないけれど、それが即、商売に結びつくかといえばそうでもないだろう。じゃあ佐藤さんは何がしたい。そんなこと意識してない、おもしろきゃいいって話かもしれないが、場があれば人は集まりやすく、人が集まると何かが始まりやすいってことだと思うんだ。そんなのはあたりまえと思われるかもしれないし、実際その通りなんだが、そんな場はどこにあると見回したとき、ないじゃんってこともままある。ないままにしていたらまずいだろう、作ってしまえ、そのように考え行動する人は貴重だ。佐藤さんはそんなひとりだ。

そうだ、佐藤さん、その場で「季刊レポ」取扱いを決めてくれましたよ。飲み会にきてた、えのきどいちろうの知人はその後すぐ北書店でのトークイベントを決め12月に実施。契機があれば物事ってすばやく動くのだ。

傍聴のない日に洗濯もしました。傍聴のない日に洗濯もしました。

北書店に北尾の本がたくさんあった。感謝です。北書店に北尾の本がたくさんあった。感謝です。

店主の佐藤さん。店主の佐藤さん。

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