松本⇄東京ふんふん日記 第28回 1.10-1.17 東京―湯河原―東京

いざ、決戦開始!いざ、決戦開始!

東京に雪が積もったり、ちびレポの発送作業をしたりといろいろあったが、今週のハイライト(古!)は麻雀合宿だった。

松本に引っ越してから、移動が大変でしょうとか単身赴任はしんどいでしょうとか、よく言われるんで、ついつい眉間にシワ寄せて「そうねぇ、うーん」とか答えてあげるんだけど、ぼくは気に入ってるんだよねえ。やってることが無駄だらけで。無駄なことばかりやってくってのが理想的だと思っている身としては、はからずも日常がそうなっているのは何物にも代え難いことですよ。リンゴの皮を剥くときにうまいこと薄く切って行くとたくさん食べられるわけですが、適当に切って行くと皮であるはずのものが相当果肉のくっついたものになって残るじゃないですか。そこにある何か捨てがたい感じ。皮にへばりついている果肉を、皮として捨ててしまっていいのかどうか。リンゴむきの名人がいたとしても少しは果肉が残るわけだ。どんないうまくむいても。そこをどうするんだ、キミはへばりついた果肉の気持ちを考えたことがあるか。でね、ぼくは皮むきを適当にやって、その曖昧な果肉にかじりついている。うまいよそこは。あと、芯の部分ね。ここを両サイドから刃を入れて、やはり捨てるけど、そこにも果肉が相当くっついていて、しかし切り取られた瞬間からそこはゴミ的な扱いを受けるでしょう。ここも曖昧だ。そりゃあ、りんごをむかずに齧るとすると、皮ごと食っちまうし、芯も固いところ以外は胃袋に収まる。でもそれだと曖昧さまで消えてなくなるので、ぼくなんかもったいなくて齧れないです。そういうのは機微がねぇよ。

今年またマラソン出ようと思ってるのも、マラソンってしょうがなさにおいて運動の中でも上位、かつ自分にも手が届くからなんですよ。つらさの先に栄光が、なーんて、完走のみが目標のランナーにはまったくない。ゴールの瞬間以外みんなつらい。全身使って、たっぷり時間かけて、オレいまリンゴのむかれた皮にへばりついてる果肉みたいなんじゃ?と感じるために走ってる。日常が無駄だらけになったいま、走る必然性は薄れているものの、馬鹿みたいレベルが高いので、やっぱりまた走ろうかなあと思う次第です。

麻雀合宿は毎年2泊3日で関東近郊の温泉地へ行き、ひたすら麻雀ルームにこもって戦い続けるだけの旅行で、今年は3年連続で湯河原だった。独身時代からの伝統行事で、昨年、連続20年の偉業を達成。体力的にはキツイの一言で、年々それは増すばかりであります。

20年を区切りに、合宿を見直してはどうかとの意見も…まったくなく、鉄人社尾形、三才ブックスの柴田、ライター高木と4名であたりまえのように踊り子号に乗ったねぇ。チェックイン後は狂ったように麻雀に没頭した。結果、勝つことができたんだけど、それさえどうでもいいくらいに充実感ありましたよ。カラダは正直キツイ。途中何度か、人生をやり直した衝動がこみあげてきます。何かの弾みで笑い始めると止まらなくなって、のたうちまわるほどおかしいのだが、なぜ笑っているのかさっぱりわからないという現象が起きます。風呂ではなぜか人目もはばからず、湯の中をアザラシみたく這い回り、時に泳いでみたりもしますね。湯につかる瞬間と、食事の際にビールを飲んだ瞬間の「ぅぅううぉぉ」「んかーっっ」とかいう声が腹の底から出ます。その唸りは本当に大きい。一度寝る時間があるんですが、イビキと呼ぶのもためらわれるほどの、地底からゴボゴボ湧いてるみたいな息づかいをしますねみんな。是認起きたとき語り合うんですよ。今年の柴田は凄い。いや、尾形の変則攻撃にはたまげた。ぼくもがんばったみたいでほめられました。北尾のは激しくはないが独特のサウンドがある。この世に不要なものだけで麻雀合宿は出来上がっていて、おかげで21年間続いています。

東京にも雪が降った東京にも雪が降った

その頃すでに、松本は雪に埋もれかけていたその頃すでに、松本は雪に埋もれかけていた

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