北朝鮮ポップスの調べ 第7回


絶対に負けられない戦いはここにもある「我らが女子サッカーチーム」

 
カルロス矢吹
(第11号で「あれはもう、北朝鮮です!」執筆)
 
 
 
 

アンドル・ジュン(以下:ジュン)「今日は北朝鮮の人気スポーツ、女子サッカーの応援歌を取り上げます」
 
カルロス矢吹(以下:カ)「僕が大好きなスポーツであります!」
 
ジュン「北朝鮮でも、女子サッカーは世界レベルなのでとても人気があります。まずは、聴いてみましょうか」
 
 

 

 
 

カ「これ、出てるのみんな実際の選手や監督ですか?」

ジュン「そうです(笑)笑えますよね」

カ「日本代表の応援歌をEXILEとかが歌って、それのPVに香川や本田やザッケローニが出演しているところを想像すると・・・笑っちゃいますね」

ジュン「うん。確か、5・6年前の歌なんで、前の前の女子ワールドカップに合わせて作られた歌なんじゃないかと思います」

カ「サッカーという競技自体は、北朝鮮での人気はどうなんでしょうか」

ジュン「人気ありますよ。一番かどうかはわからないけど、一番熱狂するのはサッカーかなぁと思いますね」

カ「みんな試合はTVで観るんですか?」

ジュン「そうですね、LIVEではなく、録画なんですけど」

カ「そこは録画なんですね(笑)」

ジュン「うん。ウェイトリフティングとかも、オリンピックではメダル取っているんですけど、人気はあんまりないですね」

カ「スポーツ選手になるのって、音楽家と同じで小さいころから発掘されて英才教育を施されるんですか?」

ジュン「そうですね」

カ「例えば、オリンピックで金メダル取ったりするじゃないですか。そうなったら、末代まで食っていけるくらい、国から手厚く表彰されたりするんでしょうか?」

ジュン「そうですね。国民栄誉賞みたいなのが北朝鮮にもあるんですけど、それもらって、高級車もらったりしてますね。ただ、金メダルなんかとっちゃうと、もう競技やらせてもらえないんですよ」

カ「えぇ?! そりゃまた何で?」

ジュン「ほら、金メダルもらったのに、その後負けたりするとみっともないじゃないですか。銀メダルだと、続けさせてもらえたりすることはあるんですけど・・・、辞めちゃう人も多いですね」

カ「本人達も、それで納得しているんですか?」

ジュン「納得・・・せざるを得ないんじゃないですかね。お金ないし、国のこと考えたら、金メダル取って貢献したから、自分はもういいや、ってなってるんだと思うんですよ」
カ「若い子にチャンスをあげよう、って意味もあるんですかね」

ジュン「ん〜、とはいえ、若い子も育っていないと思いますから。普通だったら続けさせるんですけど。マラソンの世界大会で優勝した人がいるんですけど、その人なんかが典型で、もう帰国したらみんなワッショイワッショイで英雄扱いなのに、もう試合には全然出してもらえなくなっちゃったんですよね」

カ「へー」

ジュン「ただ、一人例外的な人がいて、女子柔道でヤワラちゃんに勝ったケー・スンヒっていう選手。あの人だけは、金取った後も銀とか銅とか取ってるんですけど、続けさせてもらってたんですよね」

カ「それはまたどうしてなんでしょう?」

ジュン「多分、階級を上げ続けたからだと思うんです。同じ階級に留まり続けていたら、きっと許されなかったと思うんですよね。あと、ヤワラちゃんに勝ったとき、まだ16歳だったから、そこで引退はちょっとまだ・・・っていうのもあったと思います」

カ「なるほどね」

ジュン「ロンドン五輪で金メダル取った選手がいて、その人は32歳で金メダルだったんですよ。普通だったら指導者になるような年齢なんですけど、北京五輪の決勝で中国の選手に負けて銀メダルで。そのときまだ28歳だから、まだいけるんじゃないか?って思われて、続けることが出来て、ロンドンで金とって、晴れて引退と」

カ「応援歌って、柔道とかにもつくんですか?」

ジュン「はい。マラソンとか柔道とか、メダルがとれそうな有望な競技には、歌がつくことが多いですね。このときの女子サッカーチームは、アジア大会で優勝していたんで、それが曲が作られることになった大きな一因になったんだと思います」
 
 
 
 
-ヒビレポ 2013年5月17日号-

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