昭和歌謡宅急便 Ⅱ  〜重箱の隅つつき隊〜 第12回


デートについての一考察

田中 稲
(第11号で「大阪から来た女」執筆)
 
 
 
みなさんはデートの際、何にこだわるでしょうか。
私はワンピースにこだわります。
というのも、以前
「殿方のハートを鷲掴みにするファッションはワンピースが一番」
と、偶然耳にしたギャル2人の会話が非常に説得力があり、心打たれたからなのであります。

幸いにも、当時の2人の会話をわたくし某日記にガッツリ記録し残しておりました。
もちろん、細部には言葉の盛りもありますが、内容はほぼこんな感じで間違いございません。
その一連の流れを今回ぜひ「重箱の隅」のテーマとして掘り起しご紹介致したく思います。

場所はとある取材で訪れた自然食レストラン。インタビューの途中で店長さんが30分ほど中座した時、私の「ネタアンテナ」がビビビと響き、横の席を見ると!

グルグルカール&つけまつげバサバサの派手派手コンビが大声で会話しとるッ(興奮)。

私、この手の女性から漏れ届く話が大好物。メニューで思わず緩む口元を隠しました。
神様から
「お前にぴったりの時間つぶしの肴はこれじゃい!」
と差し出されたも同然。耳をダンボモードに変換したのであります。

では、お聞きください。この2人による「デートにおける一考察」を……!
BGMはGO-BANG’Sの「あいにきて I・NEED・YOU!」でよろしくお願しますッ。
 

 

             ※   ※   ※   ※

「デートにイタリアンはもうカンベンしてって感じせえへん」
「うん。ヒネリがないよな。パスタばっかり食うてられへんし。でもほんなら何がいい?」
「そーやなー」

どうやら二人は「デートに誘われるならどんな食事がいいか」ということを語り合っているようでございます。

「鍋ええな」
「ええなあ」

えええッ、鍋?? これまた意外なッ(汗)。

「鍋仕切って彼の器によそったったら家庭的やいうイメージもつけれるしな」
「そうそう。家ではせえへんけどな」
「はっはっはっは」
「まあ、でも理想としてはホテルのスウィートでルームサービスがええかな」
「あ、ええね。好きにイチャイチャできるしな」

なるほどぅ。まあ、彼が金持ち前提の話ですね。
うーむ、あまり参考にならんな。

「そーそー、デートの時の服って気ぃ遣うよな。男好みってあるねんで、やっぱり」
「そりゃあるやろ」

おお! なにやらとてもお勉強になりそうな話題に飛び火。
縮まりそうになったダンボ耳を再起動する私。きゅいーん!

「この間、短めのワンピにレギンス合わせたの着ていったらむっちゃテンション低かったわ」
「あほやな、レギンスは男ウケ最低やで。ワンピは潔く一枚で着んと」
「そうなん?」
「ちなみに、巻き物もアカンで。首とデコルテは絶対見せたらんと」
「えー、でも足元も首元も出してたら冷えるやん。うちむっちゃ冷え症やのに」

私も私も。盗み聞きという事も忘れ横で思わずガクガクと頷く私。
するとグルグルカールがこう叫んだのである!

「そこは我慢や!一瞬の冷えを我慢せんかったら、一生男できんで人生冷えるで!」

ひょーーーー!! ごめんね、人生冷えてて!
名言頂きましたー…。

「確かに彼氏ワンピ一枚のときが一番喜びよるわ」
「せやろ」
「この間はさ、髪カラー入れる言うたら下品になるゆうて大反対されてさ」
「ふーん、まあ、男は黒髪が好っきゃからな」
「まあ、男は上品もしくは天然ちゃんが好っきゃもんな」
「服は可愛くて上品、顔はエロいのが究極らしいで」

              ※   ※   ※   ※

「一瞬の冷えを我慢せんかったら男ができずに人生冷える」。
「服は上品、顔はエロ」
「デートにはワンピース一枚で潔く」
この会話を聞いて以来、以上の格言(?)は私のデート3原則となっております。
まあ、服は努力でどうにでもなりますがいかんせん顔は(泣)。
エロい顔ってどんなの?? ご意見お待ちしております……。

さて、余談ですが、オチに私の失恋デートの話を。
20代の頃、喫茶店でたった一度のデートの末、見事にフラれたのですが、まさに彼が

「ごめん」

と言ったその瞬間、大音量でかかった一曲を私は一生忘れないでしょう。

細川ふみえの「抱っこしてチョ」(号泣)。

 

 

「♪もーっとかまってかまってッ抱っこしーてギュー!抱っこしーてギュー!!」

あまりにも空気を読まないふーみんの軽く高い声が黄昏ハートの二人を包む……。
普段は喫茶店のBGMなんざ聞いちゃいないんだけど、やたら耳につくのよ、テクノって!!
失恋記念日にピコピコ漂う電気グルーブの力作はそりゃもう虚しい以外の何でもございませんでした。

私の人生は間が悪い。が、ネタとしてはおいしい。
まさにそれを証明した20代の悲しきハートブレーキン・デイ……。

とはいえ、この「抱っこしてチョ」今聞くと非常に可愛くてキャッチーな名曲でございます。
パフュームにカバーしてほしい!
その時の環境や気持ちによって、同じ曲を聞いても全然捉え方が変わる、という事ですね(?)。

なにやらまとまりのない終りになってしまったので(いつものことだ!)
せめて最後にはきゃわいいファーストデートソング
「こまっちゃうナ」をご紹介。

 

 

デートの誘いの手紙に
「どうしよう、まだまだ早いかしら」
と戸惑う愛らしい15歳のヒロイン。その恥じらいは分かる。分かるがッ。
迷っているうちが花!
右見て左見てハッと気づけばデートのお誘いも枯渇する40代に突入だで。

…と私は誰に向かって説教しているのでしょうか(泣)。

来週は最終回! 次こそは絶対まとまりのある文を書かねばっ。あせあせあせ。

 
 
 
 
-ヒビレポ 2013年6月18日号-

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