昭和歌謡宅急便 Ⅱ  〜重箱の隅つつき隊〜 最終回


最終回についての一考察

田中 稲
(第11号で「大阪から来た女」執筆)
 
 
 
いやー、ついに最終回!
今回この「昭和歌謡宅急便Ⅱ〜重箱の隅つつき隊」は、
「んぬぬぬ、せっかくだからなにか新しいことをせねば! 己の成長の為、ハードルをガッコンと上げてみるかのぅ!」
といらぬ向上心を燃え上がらせ、
「昭和歌謡のキーワードを文章に多用したドップリ濃い稲ワールドをあなたに」
と勝手にキャッチフレーズを付け書き始めたものの。

実は2回目くらいから既に息切れ(泣)。

ネタがなくて困っちゃうナと過ぎゆく時間に右往左往し、ああもう、8時ちょうどのあずさ2号にでも乗ってどっかに逃げてしまいたいッ、でも現在8時ちょうどのあずさ2号は存在しないらしいっ。残念!!
もういっそあずさ2号じゃなくていいから夜が明けたら始発の汽車に飛び乗って北国に逃げ居酒屋にでも勤めようかと思い立ち
「ぇいらっしゃい! 喜んでぃ!」
とか練習してみたり、毎週ヒビレポ執筆時には心乱して運命変える妄想に逃げていたものでございます。
 

 
 

 

うぉーん、己に掲げたハードルで己の足を引っ掛け盛大に転んだ状態となってしまった気がしますッ。
ということで、この連載については皆さま、バックナンバーはふりむかないで。
いや、やっぱりせっかく書いたのだからふりむいて(どっちやねんっ)。

なんだかんだといいながら、自分の好きなように好きな事を描けるというのは、やっぱりE気持ちなのでございます。ネタに困る反面、マゾ的な快感も含め、やっぱりWAKUWAKUさせて頂きました。つじつまが合ってなくても、文章に迷いがあっても、テーマがあっちゃこっちゃに散乱しても、いいじゃないの(書いている私が)幸せならば…。

思い起こせば、或る日突然季刊レポに鎌倉文学館の旅行記「K文学館の散歩者」をいきなり送りつけ、編集部から「掲載しましょう」のメールに舞いあがってからほぼ1年。
えっ、たった1年しか経ってないの?! ウソっ。JODANJODAN!
そう驚いてしまうほど、いろんなチャンスとつながりをいただきました。このヒビレポもその一つ。
編集部の方々も、読者の方々も懺悔の値打ちもない私の愚図な文章でも
「面倒見きれん、バイバイララバイ……」
と見はなさず寛大に見守って下さっております。うるる。本当にありがとうございます!

とはいえ、やはり世間的にフリーライターという稼業は風来坊なイメージが強いらしく、この間も親戚からこともあろうか
「やすこちゃん(←本名)の仕事って収入も不安定で頑張っても結果が出ないとダメだし、自分で全部責任を追わなきゃいけないからかわいそう」
と面と向かって言われてしまいました。

かわいそう!! あまりにも突然にカウンターパンチを食らうと人ってカタマリますね(滝汗)。言われた瞬間、どう反応していいか分からず、銅像状態になりました…。

いや、でも分かる。分かるのです。そう見えるじゃろうて、確かに。
フリーライターなんて、「フリー」と「ライター」、あまりにも頼りなく不安定な二つの環境&職業が合わさったみちのく一人旅。特に私が住んでいる大阪なんぞ、怒濤のように押し寄せる出版不況で、仕事も引き潮の如し。さすがの呑気な私ですら思わず酒場にて
「ねェマスター、作ってやってよ涙忘れるカクテル」
ともっすごい感傷的かつボンヤリなオーダーをし、マスターを困惑させる始末でございます。
大阪の(ライター業界という)海は、悲しい色やね……。

ぬうう、悲しいくらいホントの話。印税でウハウハなんて、とんだうぬぼれワルツでございます。
どうせこの世は13階段。けれどそれで絶望し拗ね筆を折れば人生そのものがハイ、それまでヨ……。
この「常に崖っぷち」状態、わかってください(絶叫)!

 

 

しかし、かといって本当にこの仕事、「かわいそう」かといえば全然違う違う、そうじゃない。
私達の仕事でなにが喜びかといえば、出会い。
「いろんなジャンルの人と会え、驚くような刺激をもらえる」
ことでございます。
レポとの出会いも然り。これを読んで下さっている方と、画面を通じての出会いも然り!

にっちもさっちもどうにもブルドックと辞めたくなる時もありますが、なんのなんの、その嬉しささえあれば、エネルギーは永久的に充電できるというもの。明日があるさ。空に太陽がある限り、頑張ってオモローをめざし書いてみようと思います。

親戚の皆様、そして一番心配をかけているおふくろさんよ。女の意地と思われるかもしれませんが、どうぞこのまま見守っていてくださいませ。

…とまあ、ヒビレポ最終回という事で、日頃のうっぷんと想い出ぼろぼろ書いてしまいました。
いつか喝采を浴びるまで、あこがれの「名指しで原稿依頼」が叶うまで、世間のフリーランスに対する少々偏ったイメージなど勝手にしやがれ、と笑い飛ばし頑張りたいところでございます。
弱音はオッケーですがメソメソは禁止。ちょいと編集者さんに指摘されただけでドッヒャーと泣くクセもそろそろ卒業したいと思っております(←本当に大泣きするので皆さん驚かれます)。さらば涙と言おう!

今はまだ夢の途中。もし不遇な日々が続いたとしても、よろしく哀愁ってな具合にそのツラさもネタにすりゃイッツオーライ、アイラブユーOKなのでございます。
 
 

では、ここしばらく太陽のくれた季節が続き、クーラーなしじゃツラい毎日ですが、節電設定28℃自動を心がけ、体にはお気を付け下さい。なんですと? 今年の夏は恋人とふたりの愛ランド? そりゃ、羨ましいっ!

うああ、キリがない!

ではでは、本当にまた逢う日まで、逢える時まで、粋な別れをいたしましょう。3か月間、読んで下さってありがたや節。次にまた皆さんに文章を読んでいただける機会ができること、俺は待ってるぜ…!

 

 

ひーはー。さてさて、今回、いくつ歌謡曲の題名が出てきたでしょう。
最終回なので多少強引にいろいろ押し込んでみました!
答えは…「たくさん」(←数えてへんのかい!)。
とほほ。興味のある方、数えてみてくださいね。

 
 
 
 
-ヒビレポ 2013年6月25日号-

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