北朝鮮ポップスの調べ 最終回


南北統一を願う「朝の雫」「われらの願いは統一」」

 
カルロス矢吹
(第11号で「あれはもう、北朝鮮です!」執筆)
 
 

カルロス矢吹(以下:カ)「長らくお送りしてきましたこの連載も、いよいよ今回でラストです。ジュンさん、最後はどんな曲でしょうか」

アンドル・ジュン(以下:ジュン)「今回は、2曲ご紹介いたします。どちらも、南北統一を願う歌です。まずは『朝の雫』という歌です。たしか韓国で作られたのですが、北朝鮮でもバンバン歌われています。まずは北朝鮮ヴァージョンをお聴き下さい」
 

 

 

ジュン「続いて、韓国ヴァージョンです」

 
 

カ「韓国で作られたと聞くと、納得が行きますね。良い意味で、耳馴染みがあります。欧米のポップスをしっかり通過している印象を受けますね」

ジュン「うん、そうですね。続いて、『われらの願いは統一』という歌をご紹介します。こちらも、韓国で作られました」

 
 

ジュン「この曲を知らない人は北ではいないと言っても過言ではありません。現在、韓国では学生運動世代の人しかわからないっぽいですが、北の若い子は未だに歌えます」

カ「どちらも、南北の統一を願う、という歌詞なんですよね」

ジュン「はい、そうです」

カ「僕ね、一つ疑問なのが、『北朝鮮を民主化しよう!』という歌詞は、NGじゃないですか」

ジュン「うん」

カ「だけど、『南北統一を願う!』と歌うのは、NGではないんですか?」

ジュン「違いますね。全然問題ありません。ただ、統一の理念に関しては、お互いちょっと違うんですよ。そこの擦り合わせが、まだちょっと出来てなくて。被る部分はあるんですけど・・・」

カ「うん」

ジュン「韓国がノ・ムヒョン大統領の時までは、お互いがかなり歩み寄って、もしかしてこれ本当に統一するんじゃないの?!っていうところまで行ったんですけど。急には出来ないんで、緩やかに統一していく手順とかも見えていたみたいなんですけど、イ・ミョンバク政権になってから、それが全部なくなっちゃって。それを、韓国人も結構怒ってるんですよ。だから・・・、統一は統一で願ってはいるんですけど、絵空事みたいになっているのが現実で」

カ「なるほどね。僕、正直、韓国の事情さえよくわかっていないんですけど、統一を願う人たちっていうのは多数派なんですか?」

ジュン「大多数は、みんな『統一した方がいいよね』って思ってるんです。もちろん反対する人もちゃんといるんですけど、基本はそうで。ていうのも、離散家族が南北合わせて2000万人いるんで、友達・親・親戚、みんな周りの誰かしらがそう(離散家族)なんですよ。だから自分達の生活に凄く根差した問題なんですよね」

カ「みんなにとって、この問題は凄くリアルなものなんですね」

ジュン「うん、そうですね。私が話を聞いた韓国の若い人でも『もうこんなんだったら統一しちゃえよ』って言ってる人がいて。ていうのも、パク・クネ政権に、若い人は納得がいってないんですよ。独裁政権時代のパク・チョンヒ大統領の娘なんで。高度経済成長を実現させたのは間違いないんですけど、今その時のしわ寄せが若い人たちに凄い来てるんですよ。私たちが、バブルのしわ寄せ受けてるみたいに」

カ「なるほどね。さて、ジュンさん、今回でこの連載もおしまいです。12回も、長々とありがとうございました」

ジュン「いえいえ、こちらこそありがとうございました」

カ「1回でも読んで下さった皆さんも、本当にありがとうございました。僕自身、この連載はとても反響があって、特に音楽業界の友人からの評判がとても良かったんです」

ジュン「へー、そうなんですか」

カ「うん、なので、必ず、北朝鮮ポップスの調べ第二弾で帰ってきます!またお会いしましょう!」

ジュン「えー! これまたやるの(笑)」

カ「やりましょうよ(笑)本当に評判良かったんですから」

 
 
 
 
-ヒビレポ 2013年6月28日号-

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