「食い物の恨み」は消えず 第22回

やっぱりコロッケうどんが好き編

 
下関マグロ(「池袋の穴」連載中)
 
 
 

 
 
レポ本誌同様、この日々レポも編集を担当されているのが、
平野さんだ。海江田哲朗さんのブログでは、
「鬼の副編ヒラカツさん」と呼ばれている。
そのヒラカツさんだけれど、原稿をメールで送ると、
必ず、届いた旨とちょっとした感想を添えた返信をくださる。

これがなかなか楽しい。コロッケそばの原稿を送った時もこんなお返事をいただいた。

コロッケそば、いいですねえ。好きです。
僕は、うどんで食べる率が高いですけれど。

受け取って、ショックを受けた。
なにやってんだ、俺。
そうだよ、そばよりうどんじゃないか。
たしか、東京にきて最初に食べたのは「コロッケうどん」のはずだ。
 

 

「笠置そば」で食べたので、ついついコロッケそばにしてしまった。
自分のバカバカ。
笠置そばにはうどんもあったはず。しかし、待てよ、また笠置そばへ行くというのも芸がない。

そんな折、オールアバウトで散歩の記事を書くため、山手線内回りを大崎駅から歩き始めた。
暑い。大崎駅から品川駅そして、田町駅、浜松町駅あたりまで歩いた時、
ふと、新橋駅の高架下にあるポンヌッフという立ち食いそば屋へ行こうと思った。

ライターの仕事を始めたころ、『とらばーゆ』という雑誌をの原稿を書いていた。
当時、ライターは手書きした原稿を編集部へ持参していた。
最初のころ、『とらばーゆ』はリクルート情報出版という会社から発行されていた。
編集部は汐留口から近い雑居ビルの中にあった。
それが、リクルートに統合されて、
銀座8丁目にあるリクルートの本社ビルへ編集部が移った。
新橋駅の銀座口から十仁美容整形の前を通ってリクルートまで原稿を持っていく。
まだリクルート事件が起こる前だったので、簡単に編集部まで行けた。
そんなとき、このポンヌッフへはよく行った。
あるとき、『Bing』だったか『とらばーゆ』だったか忘れたが、
男性の編集者に「あそこの立ち食いそば屋の名前変わってますね」
と言ったところ、彼は笑いながら
「フランス語でポンは橋、ヌッフは新しいという意味だよ」
と教えてくれた。僕は5秒くらい考えて、ああ、新橋なんだと理解できた。

今回、久しぶりにポンヌッフへ行き、コロッケうどんを食べた。
うまい。ああ、うまい。おつゆも全部いただく。
やっぱりコロッケはうどんに限る。

が、本当にコロッケうどんがうまいのかどうか、
実は確信が持てなかった。
この日は真夏日で、猛暑のなか歩いたあとなので、
なんでもうまく感じたのかも。

それじゃ、もう一杯、コロッケうどんを食べようじゃないか。
考えたら、よく知っているんだけど、行ったことがない立ち食いそば屋があることに気がついた。
それがこちら。

 

 

立ち食い満大さん。「まんだい」と読むのか、
よくわからないのだけれど、ここは僕にとっての目印だった。
というのも、この先に「めとき」という永福町大勝軒系のラーメン屋さんがあって、
ここによく行っていたのだけれど、最初に行った時は迷った。
行き方は単純で、大久保通りを東へ歩き、どこかで北へ曲がりまっすぐなんだけれど、
どこで曲がれば、いいかが問題だった。
2回目に行ったとき、この「立ち食い満大」で曲がるのだとわかり、
目印として覚えておこうと思った。

その後、「めとき」に行く時は必ずこの店の前を通った。
店先には「鰹節屋の自慢のつゆ」と書かれていて、
思わず、ここに入ってしまおうかとおもうのだけれど、
いやいや、「めとき」に行くのだからと、
ここを右に曲がるのだった。

さて、今回は「立ち食い満大」を目指した。
店の前には食品サンプルがある。

 

 

おお、あるじゃないか。コロッケうどん。
というわけで、店内で注文。
出てきたのがこれ。

 

 

いやぁ、おつゆがコロッケに浸ってうまい。
このコロッケに合うおつゆといっていいかもしれない。
そして、やっぱり、うどんが合う。

この原稿を書いてなければ、来なかったもかもしれないこのお店。
来れたことに感謝。

【関連サイト】
山手線(内回り)を歩く 大崎駅〜新橋駅 [散歩] All About
http://allabout.co.jp/gm/gc/423908/6/

コロッケの話はまだ続きます。
 
 
 
 
似顔イラスト/日高トモキチ
 
 
 
-ヒビレポ 2013年8月26日号-

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