昭和歌謡宅急便 紅白バンザイ特別編 第9回

紅白に出ない歌手の事情とはなんぞや

 
田中稲(11号で「大阪から来た女」執筆)
 
 
 
 
この間、お世話になっている編プロさんのところにご挨拶に行ったときのこと。
「もうすぐ年末ですね。年末といえば紅白ですよねっ」
とウキウキ社長さんに話をふったところ、衝撃の答えが返ってきた。
「いやあ、実は僕、今まで紅白歌合戦を見たことが一回も無くてね。はっはっは」
……(←あまりのことにすぐ声が出ない)
なーーんーーじゃーーとーーてーーー???
「じじじ人生半分損してますよッ!」
落ち着け。震える手で出されたお茶を飲み干す私。
「なーんか見ないんだよね。この際この記録を延ばそうかと思ってる」
ちょっと待て。これは神様が私に与えた使命なのではないだろうか。
「アナタガ、コーハクノスバラシサヲカレニツタエルノデース……」
 

 

脳内になぜかカタコトの神様の声が聞こえてくる。おおお、ジーザス!了解です。私が今日この事務所にご挨拶に来たのも、そのためなのですねっ。うーむ、運命。マイディスティニー!頭の中でそんな妄想をグールグルグールグル渦巻かせ固まっている私を置き去りに、
「そもそも僕あんまり家にいないんだよ、年末」
「はっはっは、たしかに僕も31日は家でのんびりテレビを見るなんてことありませんねぇ」
先輩と社長さんは和やかに話を弾ませている。
「飲み屋とかのテレビでもついてますよっ」
急いで口を挟むも、再び衝撃の答えが返ってきた。
「いやー、紅白に出る歌手ってあんまり興味ないんだよね」
うわああああああ!!! あまりのセリフにムンクの叫びのポーズ再現状態の私。
ちょっと待って待って。どういうことっすか(怒)!
「ほら、山下達郎とか竹内まりやとか、高橋真梨子とか。出ないじゃない、そのあたり」
……むぅぅぅ。確かにそこアタリを突かれるとヒジョーに痛いッ。
「僕、永ちゃんも好きなんだけど」
「永ちゃんは出てますよ特別枠だけどしっかりサンキューとか言ってかっこいいっすよほれほれ」
「でも、紅白に出る永ちゃんはちょっと違うんだよね」
ぬあああああ。再びムンクポーズ(泣)。でも、ちょっと分かるあたりが悔しいぞ!
なんというのだろうか。ニューミュージックとかこだわりロックバンドの方って
「わざと人気番組でねーぜ」
ということを価値にしている部分もありますよね。うーん。
紅白史上最初の出演辞退歌手は1952年(第2回)の松島詩子さんだったそうな。理由は交通事故による体調不良。そりゃもう仕方ない仕方ない……。
そういった「やむを得ない理由」以外の紅白に出ない人々の心境はいかに??
ということで、巷の噂を拾ってみました。
題して、「なぜ紅白に出ないのかッ??彼と彼女の事情」だーーっ。
(注:言葉遣いは私の想像の範囲でございます)

●山下達郎…「プライベートを大切にしたい」。そう言われちゃうとしかたねぇ(泣)。
●B’Z…「年末年始はゆっくりしたいので仕事しません」。ぐむー。そう言われちゃうとしかたねぇ(泣)。
●安室奈美恵…「年末年始はゆっくりしたいので仕事しません」。あいやー。そう言われちゃうとしかたねぇ(泣)。
●小田和正…「紅白には偏見がある」なになになに。どんな偏見? 聞きたい聞きたい!
●松任谷由実…「大晦日はおせち料理を作らなくてはいけないから」。エエ奥さんですやん。
●CHAGE and ASKA…「個人的に出たくない」。うーむ。ある意味ドシンプルな理由ですな。
●都はるみ…「テンションが上らないから」。ちょっとちょっと上げて上げて!!
●井上陽水…「恥ずかしいから」。んもう、この照れ屋さんっ。
●高橋真梨子…「大みそかに長時間拘束されるのは嫌」。そう言わずになんとか!
●スピッツ…「興味ないっす」おいおいおいーーーッ!?
●竹内まりや…「生放送で歌うのは…」なんでなんで??
●松山千春…「トリなら出てやる」さすがチー様ゴネ方が上から目線(号泣)
●宇多田ヒカル…「紅白一度も見た事ないしなぁ」ほんなら一度見ようぜっ気が変わるから!(懇願)

うーむ。みんな、そう言わずに出ようよ!(←友達かぃ私は)。
松山ちーさまあたり、齢を取るごとに性格的にもかなり丸くなられているようなので、もう一押しすれば出てくれそうな気がするぞ。頑張れNHK!

 
 
 
-ヒビレポ 2013年12月1日号-

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