昭和歌謡宅急便 紅白バンザイ特別編 第11回

わが家と紅白歌合戦

 
田中稲(11号で「大阪から来た女」執筆)
 
 
 
 
さてさて。
これを書いているのは12月2日。
紅白閲覧募集の結果がなぜか12月5日に発送されると思い込んでいた私ですが。
おろろろ、残念っ。
紅白歌合戦公式ホームページを覗いたところ。ななななんと!

『抽選結果については、当選・落選ともに12月3日(火)から13日(金)頃にかけて
順次発送する予定です。応募数が非常に多いため、発送に時間がかかることを、
あらかじめご了承ください。』

と書いてあるではないかッ(驚愕)。
待ったりーなチョチョリーナ!!(←古いですねすいません)
地方組の事を考えてくれーぃ。んなもん当選を確認する頃にゃホテルの手配だの遅すぎる可能性も大。年末年始の混雑をなめたらあかんで!!しかも。下記のような衝撃の内容が明らかに……。

《観覧応募はがき抽選会について》
 「第64回 NHK紅白歌合戦」では、142万通を超える観覧応募をいただいたため、
 11月7日(木)に警察官の立ち会いのもと、当選番号を厳正に抽選して決定しました。
 ○応募総数 1,427,153通
 ○当選枚数    1,330枚

警察官立ち会うってどういう抽選や!!  凄すぎるぞ紅白歌合戦ッ。
応募総数と当選枚数でいざいざ倍率を計算してみると。
1073分の1の確率でーぃでーぃでーぃ…(号泣)。
もし当たったとしても、人生の運全部使っちゃった気がして逆にコワイ気も。
うーむ、年末に向けて揺れる乙女心である。

 

 

さてさて、今回は、我が家の紅白の思い出話を。
田中家はオトンが圧倒的な権力を誇っている独裁体制だったので、
「年末は必ず家族全員集まって鍋食って紅白見て年越しそば食って除夜の鐘聞いて寝る!」
という命令に長年服従してきたのだった。
しかし、オトンは裕次郎かひばりかサブちゃん程度しか歌に興味が無い(おいおいおい!)
それなのにどーしても紅白歌合戦を見る、というのは
「家族で年末一つのコタツに集まり紅白という国民的番組を見て年を越す」
という彼の夢見る「理想の未来予想図」の一要素だったからに他ならない。
ということで、ゴキゲンでベロッベロに酔いつつ、
「うまいっ」「さすがっ」
と歌手の歌声に思いっきり大声がかぶさっているのもお構いなしに、娘に同意を求め、スルメを食い散らかすのが彼の年越しの楽しみだった。
しかし、そんな家族行事もある年ついに途切れる……。
姉に彼氏が出来て、彼女はオトンに殺されるのを覚悟で
「恋人同士でラブラブ年末年始スキー旅行に行く」という選択をしたのである!
アカーン(滝汗)!! あの人の機嫌を損ねた田中家がどうなることか(震)。アンタは良いわよッ、ほとぼりが冷めた頃に家に帰ってくればいいんだから。しかし残された私とオカンはどうなるッ。オトンの悪酔いに付き合う地獄の年末年始になってしまうではないか。頼むから考え直してくれ。私と彼氏、どっちが大事??
……などと必死の制止も虚しく、彼女はハチ北高原に旅立っていったのだった(裏切り者―!)。
そしてその年末。オトンは暴れなかったが徹底的に拗ねた。言葉少なに酒を煽り、ずっと下唇を突き出して半泣き。姉のフォーリンラブのおかげで恐ろしく辛気臭い年末年始だった(泣)。
まあ、このように紅白で歌を楽しむ、というより家族で一緒に楽しむのが好きで見ていたオトンだが。
1991年、ある歌手に、今までにない興味を示したのである。
それは「Eyes to me」を歌っていたDREAMS COME TRUEの吉田美和さん。
 
 

 
 
彼女が歌い出すと、いきなり
「うわっはっは! なんやこの子。オモロイ顔してうまいやんけ!」
というある意味失礼極まりない賛辞を繰り返し、涙を流して笑い手拍子をしはじめたんである。
それからというもの、ドリカムが出ると、ガッツリ聞くというわけではないが
「おーあの子かあの子か」
とニコニコテレビの前に座るようになった。
うーむ、JPOPなど鼻から相手にしていなかったオトンの心を掴んだドリカム恐るべし!
いまだに私は美和さんの笑顔をCMなどで見るだけで
「おもろいなー!うまいなー!」
の年末ドカ酔い爆笑オトンが甦り嬉しくなってしまう。

こんな思い出もまた、紅白の贈り物だったりする。
だから、ぜひとも昔のテンションの紅白に持ちかえしてほしいよーぅ!!

 
 
 
-ヒビレポ 2013年12月15日号-

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